K.さん(総務部 総務課長(人事トップ))
People マネジメント層

「自主性を尊重する風土。新ブランド『でしこ』の立ち上げなど、新しい挑戦ができる環境」

総務部 総務課長(人事トップ) / K.さん(入社12年目)

総務部 総務課長(人事トップ)の現場

浜名湖養魚漁業協同組合は、日本でうなぎの養殖(うなぎを育てる仕事)が始まった場所として、125年以上の歴史を刻んできました。浜名湖のうなぎ養殖を根っこから支え、日本の食文化を守り続けてきた組織です。この伝統ある組織で、事務やバックオフィスの側から組織改革を力強く引っ張っているのが、入社12年目、30代後半にして総務課長を務めるK.さんです。

K.さんは人事・労務のトップとして、働く環境を整えることに力をつくしています。それと同時に、組合が運命を懸けて立ち上げ、Makuakeで支援総額1,533万円を集めた新ブランド「でしこ」の広報やプロジェクト進行にも深く関わってきました。「漁業協同組合=古い、堅い」というイメージをくつがえす、今ふうの組織。そして「新卒の離職率ゼロ」「年間休日122日」「残業は月平均1時間」という、今の世の中ではとても珍しいデータ。これはどうやって生まれ、守られているのでしょうか。次の世代の組合を担う若きリーダーが、求める人物像と組織の未来像を語ります。

第1章 古い漁協のイメージを覆す。近代的な組織風土と「自主性」の尊重

「『漁業協同組合』と聞いて、皆さんはどんなイメージを持つでしょうか。昔ながらの環境で、年配の職人さんたちが厳しい上下関係のなかで黙々と働いている。そんな『堅い』『古い』という印象を持つ方が多いかもしれません」

入社12年目のK.さんは、やわらかな笑顔でそう切り出しました。30代後半で人事・総務のトップを任されている彼は、この組合が世間のイメージとはいかに違う「今ふうの組織」であるかを、力を込めて語ります。

「実際に入社して驚かれる求職者の方は多いです。私たちのオフィスは、パソコンやシステムをしっかり使った、今ふうのスマートな働き方をしています。そして何より特徴的なのが、上から命令するだけの組織ではない、ということです」

歴史の長い組織や第一次産業では、古い習慣や、上の言うことに従うだけのルールが根強く残ることが少なくありません。しかし浜名湖養魚漁協では、一人ひとりの判断と自主性をとても大切にしています。

「『これをやりなさい』と一方的に指示されるのではなく、『あなたはどう思う?』『どう進めたい?』と、一人ひとりの考えを引き出してくれます。年齢や働いた年数に関係なく、良いアイデアなら若手の意見でもどんどん採用される。とても風通しが良く、自分の頭で考えて動ける人には、これ以上なく働きやすい環境だと言い切れます」

第2章 「新卒離職率ゼロ」の理由。圧倒的な待遇と、人を第一に考える環境

こうした風通しの良さは、データにもはっきり表れています。この組合の採用での一番の強み、そして他社を圧倒するデータが、「新卒の離職率ゼロ」という、みんなが辞めずに長く働く実績です。その背景にあるのは、人事トップであるK.さんたちが丁寧につくり上げてきた、圧倒的な「働きやすさ」です。

「みんなが辞めずに長く働けている理由は、はっきりした数字と実績に裏付けられた労働環境にあります。たとえば今回募集している総合職なら、年間休日は122日しっかり取れて、土日祝日は基本的に休めます。残業も月平均でわずか1時間ほどと、ほぼありません。忙しい時期を除けば、ほとんどの職員が17時台にはきっちり退社し、仕事とプライベートを切り替えて、自分の時間を楽しんでいます」

お金まわりの待遇でも、とても良い条件が用意されています。

「うちの組合では、賞与(ボーナス)は基本年2回ですが、近年は業績が好調で年3回出しています。前の年度の一般の職員の実績で言うと、約6.09ヶ月分ものボーナスが出ました。基本給に加えて、欠勤がなければ出る精勤手当(休まず働いた人に出る手当)などもあります。職員が安心して長く人生設計を描けるよう、お金の土台をしっかり整えています」

なぜ、これほど手厚い待遇ができるのか。その根っこには、小川統括本部長をはじめとする経営陣の「人を大切にする考え方」が流れている、とK.さんは語ります。

「『働く職員が幸せでなければ、良い仕事はできないし、125年続く浜名湖うなぎの伝統を守っていくこともできない』。これが私たちの強い信念です。有休も、周りを気にせず自由に取れる雰囲気があります。子育て中のスタッフから若手まで、誰もが気負わずのびのびと働ける。このアットホームな環境こそが、みんなが辞めずに長く働く一番の理由なのです」

第3章 ジョブローテーションとキャリアアップ。30代で要職を任される実力主義

「安定している組織」という言葉は、ときに「成長がない」「年功序列で上がつかえている」といった悪い印象を持たれがちです。しかし、K.さん自身の経歴が、その心配を見事に打ち消しています。彼は30代後半という若さで、組合の重要な役職である総務課長に抜てきされているのです。

「確かに、昔ながらの年功序列の面が全くないわけではありません。けれど今の組合は、一人ひとりの意欲と実力をしっかり評価します。年齢や働いた年数に関係なく、重要なポジションを任せる柔らかさを持っています。私自身が人事や総務のトップという責任ある立場を任せてもらっていること、それが何よりの証拠です」

今回の募集のメインとなる「総合職(将来の経営層の候補)」の道のりにも、若手の可能性を広げる魅力的な仕組みがあります。

「新卒や未経験で入社される方にとって、最初から自分の向き・不向きを見極めるのはとても難しいと思います。そこで総合職の方には、ジョブローテーション(いろいろな部署を順番に経験する仕組み)を用意しています。まずは販売、加工、直売、総務など、さまざまな部署を経験していただく。現場の泥くさい仕事から本社の戦略まで、広い目で組合全体の動きをつかめます。そして上司との面談を通じて、自分の希望や向いている分野で才能を伸ばしてほしいと考えています。この経験こそが、将来の組合を引っ張る経営層への最短ルートになるのです」

第4章 「でしこ」プロジェクトの舞台裏。伝統を進化させる誇りと感動

いま、浜名湖養魚漁協は大きな変わり目を迎えています。それを象徴するのが、組合の運命を懸けて立ち上げた新ブランドうなぎ「でしこ」です。K.さんは総務・人事の枠を超えて、各種のプレスリリースやメディア対応の窓口として、この一大プロジェクトにも深く関わってきました。

「かつて400軒以上あった浜名湖の養鰻家は、いま27軒にまで減っています。この『産地が消えてしまう危機』を乗り越えるために『でしこ』は生まれました。量ではなく『質』で勝負し、もう一度浜名湖を日本一の産地にするためです。『で=伝統を守り』『し=進化を続け』『こ=幸福を届ける』。この目指す姿を形にしたブランドの立ち上げに関われたことは、私の経歴のなかでもとても大きな喜びと誇りでした」

その結果、「でしこ」はクラウドファンディング(ネットで応援のお金を集める仕組み)のサイト『Makuake』のうなぎ部門で、歴代の応援購入の総額が日本一となる1,533万円以上の支援を集めました。さらに、そのブランドづくりと、地域ぐるみで一緒に創るやり方が高く評価され、2025年度のグッドデザイン賞まで受賞しました。

「最初は『でしこ』という思い切った名前に驚きました。けれど、生産者(組合員)の方々と私たち職員が対等なパートナーとして一つになってブランドを育て、世の中に広まっていく。その過程を、一番近くで見守ることができました。多くのお客様から反響をいただき、テレビなどでも取り上げられ、大阪・関西万博への出展も決まりました。自分たちの仕事が目に見える形で社会に影響を与え、地域の産業の未来を創っている。その大きな手応えは、組合への愛情をさらに深いものにしてくれました。これは一般の会社では決して味わえない感動です」

第5章 未来の仲間へ。進化の時を迎えた組織が求める人材像

浜名湖養魚漁協は、125年の伝統を守るだけではありません。新しいブランド戦略やデジタルマーケティング(ネットを使った宣伝・販売)を活かし、新しい六次産業化(育てて、加工して、売るまで全部やること)に向けて「進化」を続けています。今後は組合として「浜プラン」(大きな施設の建て替えと、うなぎに特化した観光スポットづくり)なども予定しています。組織はいままさに、二度目の創業期とも言える熱気に包まれています。

最後に、人事のトップとして、これから面接に訪れる未来の仲間たちへの熱いメッセージです。

「私たちが採用で一番大事にしているのは、今持っているスキルや、魚に関する専門知識ではありません。ずばり、『新しいことに挑戦する気持ち』です。組合はいま、大きく変わる時を迎えています。指示を待つのではなく、自分で考えて積極的に動ける方。そして何より、失敗を恐れずに新しい一歩を踏み出す勇気のある方と、一緒に働きたいと強く願っています」

面接の場では、求職者のそうした「前向きな姿勢」や「人柄」を何よりも見ている、とK.さんは強調します。

「『漁協』という言葉のイメージに縛られる必要は、まったくありません。未経験でも、私たちが全力でサポートし、一人前に育て上げる温かい環境があります。残業ほぼなし、年間休日122日、賞与は近年年3回(基本年2回)という『圧倒的な働きやすさ』。そして、浜名湖うなぎの次の100年を創るという『大きな夢』。その両方を手に入れたい方は、ぜひ私たちのもとへ飛び込んできてください。皆さんの新しいアイデアと若い力に会えることを、心から楽しみにしています」

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現場の風景
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